TEL:088-884-0080
高知市唐人町6-6
水曜日定休
土佐のお座敷遊び
箸拳は、文字通り、箸を使って遊ぶもので、
郷土料理の皿鉢の取り皿に添えられた短めの「赤箸」が道具になります。
三本勝負で、先行の「いらっしゃい!」
というかけ声から勝負が始まります。
その後は、お互いが自分のペースに
相手をいざなうために、いろんな台詞を発します。
「さあ、どういうもんじゃろうねえ?」
「もう喉が渇いたちや」「いけるかね?」などさまざまです。
その間に、相手の表情を読み取りますが、その様は、
まわりで見ている者をも楽しませます。
3回勝負の2回目で1:1になった時は「大勝負」。
そこで見せ場を作った試合は、勝っても負けても拍手喝采。
また、引き分け続きの勝負で緊張が続いた後の勝ち負けは最高に場を盛り上げます。
畳一枚分での駆け引きなのに、大相撲を見ていたような気持ちの
高揚を覚えるのが魅力です。
そして勝負に負けた人は罰杯としてお酒を飲みます。
このようにしてお酒が大好きな土佐の人々は、ただお酒を飲むのではなく、集まった
人達と楽しく騒ぎながらお酒を飲む理由づけに、お座敷遊びを行っていたのです。
そして「濱長」は高知県箸拳普及協会のメンバーとして、お客様に箸拳をお教えし
ています。
箸拳
漢字で書きますと「可杯」。こちらはお酒を注がれると置けない杯を使ったお遊びです。
置けない杯というのは、円錐型になったそらきゅう、下の方に穴が空いた穴きゅうと言
った昔からある杯のことなのですが、高知県ではそれらの杯をもっとかわいらしく、そ
して面白い形に変えた杯でべくはいを楽しめます。
まず天狗は鼻が長いのでおけません。
ひょっとこは口に穴が空いていますのでおけません。
おかめは・・・女性のお顔なので、硬いところへお顔を伏せて傷をつけてはいけません。
それぞれこのように理由があり、お酒を注がれると置けないというわけでございます。
では誰がどのお盃でお酒を飲むのかと言いますと、それぞれ二面ずつ杯の絵が描かれた
コマがあり、高知県のお酒好きな神様「べろべろの神様」に
「かっこいい人」「お金持ち」
「大酒飲み」など
どんな人にお酒を飲んでもらいたいか一つお題目を決めます。
お題目を決めたら、さぁ始まりです。
中央に置かれたお盆の上でコマを回し、唄を歌います。
べろべろの神様は 正直な神様よ
男前の方へと おもむきゃれ
それ おもむきゃれ
男前の方へと おもむきゃれ
こうして歌っている間にコマが止まり、黒い持ち手の部分がさされた方が、一番上に出
ている図柄のお杯でお酒がいただける、有難いお遊びでございます。
しかしべろべろの神様は、その名の通りお酒に酔っておられますので、少々間違うこと
もございます。予めご了承ください。